筋肉をつけながら脂肪を落としたい。
ほとんどの人がこれを望みます。そしてこの2つは、原則として反対方向の作業です。
筋肉を作るにはエネルギーの余剰が要り、脂肪を落とすには不足が要る。同時に満たすことはできません。
ただし例外があります。この記事では、同時進行が成立する条件と、成立しない場合にどちらを先にすべきかを整理します。
まちょす増やしながら落とすっす!両取りっす!
ハムスケ欲張りますね。
エグゼ筋成立する条件はあります。ただし全員ではありません。なぜ同時にできないのか

必要なエネルギー収支が逆
筋肉を1kg作るには、材料と、それを組み立てるエネルギーが要ります。体は余裕があるときにしか、新しい組織を作りません。
一方、脂肪を落とすには摂取を消費より下げる必要があります。体が「足りない」と判断して、はじめて蓄えを使います。
余っている状態と、足りない状態。この2つを同時に成立させることはできません。
中途半端が最も損
だから「少し足りない程度」に設定する人が多い。しかしこれが最も進みません。
筋肉を作るには足りず、脂肪を落とすには緩い。結果として、半年経っても何も変わらない状態が続きます。
ジムに通っているのに変わらない人の一定数は、この設定が原因です。通っても変わらない5つの共通点も合わせて確認してください。

同時進行が成立する3つの例外

次のいずれかに当てはまる場合、両立が起こり得ます。
1. トレーニング未経験者
始めたばかりの時期は、体の反応が大きく出ます。刺激が新しいため、不足状態でも筋肉が反応します。
この期間は長くありません。数ヶ月で通常の原則に戻ります。
2. 体脂肪率が高い状態
体脂肪が十分にある場合、体は不足分をそこから調達できます。外から入れなくても、内側に材料とエネルギーがある状態です。
体脂肪率が下がるにつれて、この余地は消えます。
3. 長期のブランクからの再開
以前トレーニングしていた人が再開する場合、失った筋肉は戻りやすい。体が過去の状態を記憶しているためです。
ゼロから作るより、戻す方が速い。
どちらを先にすべきか

例外に当てはまらない場合、順番を決める必要があります。40〜50代であれば、判断基準は明確です。
体脂肪が多いなら、落とすのが先
体脂肪率が高い状態で増量に入ると、増えるのは主に脂肪です。
また、健康指標との関連もあります。内臓脂肪が多い状態は、先に対処する合理性があります。
ただし「守りながら落とす」
ここが要点です。減量期に運動を止めると、体は筋肉を不要と判断します。
落とす作業は食事、守る作業は運動。この分担にすれば、減量中でも筋肉は保てます。
タンパク質はむしろ増やします。目安は体重1kgあたり1.2〜1.5g。材料の確保が前提です。
40代以降は「増やす」より「守る」
そもそも40代以降で、意図的に増量する必要があるケースは限られます。
筋肉量は放置すれば年1%前後で落ちていきます。維持できているだけで、実質はプラスです。
下半身の筋肉については守る対象である理由で詳しく扱いました。
どちらを先にするか、数字で決める
判断を感覚に委ねると迷い続けます。目安を置きます。
体脂肪率が20%を超えているなら、落とすのが先。15%前後まで来ているなら、守りながら積む側に移る。
20%を超えている状態では、不足を作っても体は内側から調達できます。つまり例外2が効く範囲です。ここで増量に入ると、増える内訳のほとんどが脂肪になります。
逆に15%前後まで下げた段階からさらに削ると、落ちるのは筋肉の側に寄ります。見た目の費用対効果も、ここで鈍ります。
家庭用の体組成計は絶対値がずれますが、同じ機器・同じ時刻で測れば推移は読めます。見るのは数字そのものではなく、方向です。
食事の組み立て方
順番はこうです。
1. タンパク質の総量を先に決める。体重×1.2〜1.5g。ここは減量期でも削りません。
2. 脂質を必要最低限まで確保する。ホルモンの材料になるため、極端に削ると別の問題が出ます。
3. 残りを糖質で調整する。増やしたいなら足し、落としたいなら引く。調整弁はここだけです。
この順序にすると、目的が変わっても組み替えが簡単になります。
私が最初に聞くのは、扱えている重量です
減量が成功しているか失敗しているかを、体重では判定しません。
同じ種目で、同じ重量が同じ回数できているか。
体重が落ちていて重量が維持できているなら、落ちたのは脂肪です。体重が落ちて重量も落ちているなら、筋肉を削っています。この2つは体重計では区別できません。
記録するのは1種目でいい。スクワットでも、ダンベルの重さでも構いません。重量と回数を、週に1回だけ残しておく。
経営の数字と同じです。売上だけ見ていても、何が増えて何が減ったかは分かりません。内訳が分かる1本を持っているかどうかで、判断の速度が変わります。
よくある質問
どのくらいの期間で切り替えますか
減量なら3〜6ヶ月を1区切りに。それ以上続けると、体が省エネモードに入り効率が落ちます。
増量すると脂肪も増えますか
ある程度は増えます。余剰を大きくするほど、脂肪の比率が上がります。
だから増量期でも、余剰は小さく設定する方が結果が良くなります。
停滞したらどうしますか
制限を強めるのは避けてください。体は一層守りに入り、落ちるのが筋肉になります。
ウエストと扱える重量が動いていれば、体重が止まっていても問題ありません。
会食が多く、減量期を作れません
その場合は減量期を設けず、維持しながら運動側だけ積んでください。体重が変わらなくても、筋肉が増えて脂肪が減れば見た目は変わります。進みは遅いですが、無理に不足を作って会食で崩すより結果が残ります。
プロテインは必要ですか
食事で足りていれば不要です。ただし体重70kgなら1日84〜105g。1食あたり手のひら1枚半の肉か魚を3食。これが現実に続かないなら、足りない分を補う手段として合理的です。目的は商品ではなく総量です。

まとめ
- 筋肉を作るには余剰、脂肪を落とすには不足。原則として同時には成立しない
- 「少し足りない程度」の設定が最も進まない
- 例外は「未経験者」「体脂肪率が高い」「ブランクからの再開」
- 40〜50代で体脂肪が多いなら、落とすのが先
- 落とす作業は食事、守る作業は運動という分担にする
- 食事は「タンパク質→脂質→糖質で調整」の順で組む
両方を同時に狙うと、どちらも進みません。
期間を区切って、片方ずつ。遠回りに見えて、これが最短です。
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自分でやる場合との差はトレーナーにできるのは言葉と手本だけで扱いました。
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